新たな幕開けの朝

結婚式の翌朝、ロマリウス邸の大広間にて、アレクサンドルマリアナは家族や仲間たちとともに集まっていた。アレナが目を閉じ、集中して念話を通じてエリディアムの仲間たちと接続を始めると、部屋には緊張感と期待感が漂った。念話を介してエリオットエリーナカリス、そしてレオンの声が広間に響く。

「アレク、マリアナ、結婚おめでとう!」エリーナの明るい声が念話越しに響き渡り、続いてエリオットが「本当に良い知らせだ。二人の幸せを心から願っている」と穏やかな声で祝福を送った。

アレクサンドルは感謝の気持ちで胸がいっぱいになりながら、「ありがとう、みんな。無事に式を終えることができて、心から安堵している」と応じた。マリアナも彼の隣で微笑み、仲間たちの声を聞きながら心からの喜びを噛み締めていた。

両家の両親、イザベラ夫婦、伯父のオスカーが集まり、仲間たちに丁寧に紹介された。オスカーは感慨深げに「我々がこうして共にあることの意味を噛みしめている」と低く響く声で語り、一同に重みのある雰囲気が漂った。

しばらく歓談と紹介が続いた後、両家の親たちは笑顔で席を外し、部屋にはアレクサンドルたちとエリディアムの仲間たちだけが残った。

「次はエリオットとエリーナの番だな」とカリスが冗談めかして笑いを誘うと、エリオットは「まさかそんなふうに言われるとはね」と軽く笑った。エリーナは赤面しつつ、温かな空気に包まれた。

その時、リュドミラが目を丸くしながら、「いいなあ、皆が次々と幸せを手にして。私も結婚したいけど、相手がいないのよねぇ」と呟いた。その冗談めかした言葉に、一瞬の沈黙の後、部屋中が笑いに包まれた。

アレクサンドルは微笑みながら、「きっとリューダにも素晴らしい出会いが訪れるさ」と励ました。マリアナも優しく、「そうよ、リューダ。あなたにはあなたのタイミングがあるわ」と加えた。

話が落ち着いたところで、アレナが報告をまとめた。「数日後に私たちはカストゥムに戻るわ。エリディアムの状況も引き続き共有していくから安心して」と語りかけた。エリオットが「分かった。私たちももうすぐカストゥムに戻る予定だ」と応じると、エリーナも真剣な表情で「何かあったらいつでも知らせて」と力強く言った。

結婚式の余韻と、未来への新たな決意が交錯する中、仲間たちは再び結束を強めた。それぞれの心に新たな誓いが刻まれる、力強い朝の幕開けだった。