カストゥムの街中にあるアレナの事務所は、アレクサンドル、マリアナ、リュドミラ、そしてアレナが集まり、緊張感と期待に包まれていた。エリディアムのクレスウェル邸にいる仲間たちと、アレナの念話を通じて結婚式の最終打ち合わせが行われていた。
「準備は整っているか?」と、アレクサンドルが冷静に問いかけた。彼の声には内に秘めた決意が感じられた。
レオンの声がエリディアムから返ってきた。「準備は万全だ。こちらでも情報管理は万全にしている。カリスが情報網を監視し、ミカエルも警備に力を貸してくれている」
マリアナは微笑み、「ありがとう、レオン。皆のおかげで私たちの式は安心して迎えられるわ」と、感謝を念話で伝えた。
エリーナが続けて言った。「マリアナ、アレクサンドル、私たちは遠くにいても心は共にあるわ。結婚式の成功を祈っている」
リュドミラは冷静に、「サラとレティシアにカストゥムを任せている間、私たちは結婚式の準備を進めるわ。何かあればすぐに動けるよう準備しているから」と述べた。
念話を通じて、サラとレティシアにもその旨を伝えると、レティシアの冗談交じりの声が聞こえた。「また留守番なのね。まぁ、私の役目だって分かっているけど……今度こそ誰かが代わってくれてもいいのに!」
アレクサンドルはその冗談に少し笑みを浮かべ、「レティシア、君の信頼は大きい。カストゥムを任せられるのは君しかいないんだ」と言葉を返した。
アレナは全員に向けて、「この結婚式はアレクサンドルとマリアナだけでなく、私たち全員の絆の証よ。これからも支え合いながら歩んでいきましょう」と、念話を締めくくった。
打ち合わせが終わると、アレナは目を開け、満足げに頷いた。アレクサンドルは「これで準備は整った。さぁ、ロマリウス家で新たな一歩を踏み出そう」と言い、仲間たちは新たな決意を胸に事務所を後にした。