カストゥムの夜が深まり、リディア・クレスウェルは黎明の翼の仲間たちと共に集会所へ向かっていた。これから進めるべき探索の計画について話し合うためである。剣士として活動を始めたリディアは、これまで培ってきた覚悟と実力を試されることに、期待と不安が入り混じる複雑な心境だった。
集会所に足を踏み入れると、アレクサンドル・ヴァン・エルドリッチが静かに迎えた。その隣には、冷静な目で書物をめくっているエリオット・ルカナム、そして少し照れたような笑みを浮かべているカリス・グレイフォークが待っていた。アレクサンドルが話を切り出すと、部屋の空気は一気に引き締まった。
「皆、集まってくれてありがとう。今後の探索を進めるにあたって、各自の力が不可欠だ」アレクサンドルの声には、指揮を執る者の冷静さと強い意志が宿っていた。
「リディア、君は剣士としての覚悟を持っている。その強さは頼もしい。だが、この道は一筋縄ではいかない」彼女を見つめながら、彼は慎重に言葉を選んだ。
リディアは自信を込めて頷いた。「私も、エリディアムで育ってきたから、覚悟はできています。自分ができることを、どんな状況でもやり遂げます」彼女の言葉には、仲間たちと共に立ち向かう決意が溢れていた。
エリオットが真剣な表情で口を開く。「僕も、アレクサンドルが見つけてきた資料にある古代の謎について調べているけれど、ここから先はもっと困難な道が続くと思う。皆で力を合わせていかないと」彼の言葉に、カリスも深く頷いた。
「もちろん、私はここにいるみんなを信じている。危険でも、面白いしね!」カリスは少し笑みを浮かべて、肩をすくめた。
その場に集まった4人は、同じ志を抱きながらも、それぞれ異なる思いを胸に秘めていた。まだ知らぬ謎を解き明かし、危険に満ちた冒険に挑む決意を新たにしながら、彼らは一層深い絆で結ばれていったのだった。