旅立ちの決意
クレスウェル邸の広い中庭に、旅立ちの準備を整えたセシルとエミリアの姿があった。二人はルーン・オーブの謎を追い求めて、新たな旅に出ようとしていた。荷物を整理しながら、どこか決意に満ちた表情を浮かべている。
レオンとカリスは、二人の旅立ちを見送るために中庭に集まっていた。レオンは少し心配そうな表情で言った。「セシル、エリオットとエリーナが戻ってから情報を共有した方が、計画を立てやすいと思うんだ。彼らがどんな手がかりを持ってくるか分からないし、それが役立つかもしれない」
しかし、セシルは穏やかに首を横に振った。「それは分かっている。でも、彼らがいつ戻るかは誰にも分からない。それをただ待っているだけでは、私たちは動けないんだ。自分たちでできることをやってみたいんだよ」
エミリアもセシルに同調して、「ルーン・オーブの謎は私たちにとっても重要なこと。何か行動しなければ、進展しないままになってしまうわ」と力強く言った。
レオンはしばらく考え込んでいたが、最終的にセシルの決意に折れるように頷いた。「分かった。エリオットとエリーナが戻ったら、アレナを介してできるだけ早く情報を共有するよ。それでどうだろう?」
セシルは安心したように微笑み、「それならありがたい。レオン、君たちには本当に感謝している」と言った。
最後に、セシルとエミリアはガイウス、アンナ、レオン、カリスに感謝の言葉を伝えた。ガイウスは頼もしげに笑い、「困ったことがあれば、またいつでも戻ってくればいい」と励ました。アンナも「無理しすぎないようにね」と優しく言い、エミリアに温かな視線を送った。
カリスは冷静な表情のままだが、「気をつけて。君たちの情報もこちらで有効に活用させてもらう」と言って見送った。
セシルとエミリアは全員に別れの挨拶をし、ルーン・オーブの謎を解くために旅立っていった。背を向ける二人の姿が、朝の光の中に少しずつ小さくなっていくのを見送りながら、レオンたちは彼らの無事を心から願った。